※注意※ 申し訳無いですが、コルミロス×レオンです。 いつものクリレオな世界とは全くパラレルとして読んでくださると嬉しいです。 そんなんだめぇ!ていうか人外×レオンだめー!な人は閉じて下さい。ごめんなさい。 触手萌えな人にしか楽しめない感じの内容。あとヘタレオンがプラーガ副作用?で何だかビッチです。 書いてて今更恥ずかしくなってきたので本番前途中ぶった切り上等短いぜストレンジャー!!です ウェッヘッヘ(商人スマイル)おK!な方はどうぞー↓ ○ は ○ ず ○ か ○ し ○ い ○ ぜ ○ 狗遊び どうなってるんだ! レオンはイライラする気持ちを鎮められず、舌打ちした。広大な面積の中庭一面、樹木の迷路。 先へ進む為には、恐らく、あのドアにあった窪みに何かを填めなければならない。 (ひとつは手に入れたが、多分もうひとつ、どこかに有る筈だ……) その残りひとつが、見あたらない。同じ場所をぐるぐると駆け回っているだけのような気分になった。 それに、ずっと後ろから追いかけてくる、サラザールが放った狗。 ただの野犬ではなく、レオンにも埋められたあの気色悪い寄生体が宿っている。 今も後ろからハッハッと息遣いが迫っていた。レオンに足を緩める暇は無い。 必死な追いかけっこ状態のまま、先へ進む為の手がかりを探して……もうどれだけ走っただろう。 走りながら、レオンは右手に握ったハンドガンを見た。 無傷でやり過ごせるだろうか……?後ろから追いかけてくる狗はもう4、5頭に増えている。 俊敏な動物を複数も相手に、持っていたならショットガンでどうにか打開出来そうだけれど、 ……威力を上げたとはいえ、ハンドガンだけで凌げる自信がレオンには無い。 渋る理由は他にもあった。手持ちの治療薬が僅かなのだ。怪我を負って、そこに新手が来たら……。 視線を前方へ戻し、戦略を練りながら走り続ける。角を曲がった。そこは運悪く行き止まりで、レオンは焦る。 「はぁ……はぁっ」 振り返って、発砲するしか無い。即座に踵を返し、レオンは追っ手にハンドガンを向けた。 だが、3頭のコルミロスが既にレオンの足元近くまで迫ってきていて、それがレオンの判断を鈍らせた。 目前に迫り来る三頭のうちの、どれから仕留めればいいのか迷ってしまったのだ。 『迷ったら、お終い』 ……そんな死線をいくつも越えてきたのに、今更こんな凡ミスか。 レオンは喉元に飛びかかるコルミロスを見つめ、そう思った。 噛まれる、と覚悟したその時、胸の中で何かが轟いた。 「うぅ……っ!」 胸が内側からずくずくと焼き付くような、不快な感覚がレオンを襲う。 あの忌々しい寄生体が疼き出したのだ。 飛びかかってきたコルミロスはレオンの異変を察知したのか、 噛み付くことはせずに首の横を素通りし、軽やかな動作でレオンの背後へと回った。 「……ぐっ……うぅ」 余りの苦しさに、握っていた命綱であるハンドガンを落とし、地に膝と手を着いて、眉根を寄せる。 キュゥウン、と周りから獣が鳴く声がし、レオンは苦しさを耐えながら疑問に思う。 一寸前まで唸り声を上げ、獲物を狩る勢いで追ってきていたコルミロス達が、今、ターゲットで有る筈のレオンを囲み、 まるで同情でもするかのように、鳴き声を上げている。 (……何故) 咳が出た。 口の中に拡がる鉄錆の様な味に、ああ、血だ、と解る。 囲んでいたコルミロス達がレオンに近付いてきた。 一文字にパックリと開いた背の口から、禍々しい長い触手が幾筋も出て不規則な動きで轟いている。 この触手が無ければ、そこらに居る普通の犬であるのに。元々犬好きであるレオンは苦しみながらも、そう残念に思う。 何故か噛まれる気がしなかったので、口端から血を滴らせたまま、顔を上げて目の前のコルミロスへ右手を差し伸べた。 フン、と鼻を鳴らしてコルミロスがレオンの指を舐める。ふと、胸の苦しさが軽くなった。 「……おいで」 云ってみると、コルミロスは更に近付いて来、レオンの首筋を舐める。 耳元で聞こえる獣独特の息遣いに、思わず身体がゾクリと震えた。 他のコルミロスもレオンの腕や顔を舐め始めた。 手の平を返したようなこの従順さは、どういう事だろう。獣の舌を心地よく感じながら、レオンは考える。 レオン自身に寄生体が埋められているという事にコルミロス達が気付き、同胞と認めたのだろうか……? 顔を舐めていた一頭の、目をじっと見つめた。そこに写り込む自分の瞳は、赤い色に染まったように見えた。まるで別人のような。 コルミロスの背から伸びる触手が、レオンの腕や足に絡まった。 ふと見渡すと5頭がレオンを囲み、狗らしい息遣いをさせ、鋭い牙の隙間から舌を覗かせていた。 レオンは胸の疼きを抱えたまま、薄く笑い、身体を這う触手の感触に鳥肌を立てる。 アサルトブットパックに仕舞っていた、先への扉に必要な『月のかけら』の片方を出して、一頭に命じた。 「……、これの片方を、探してるんだ。……持ってきてくれるか?」 獣に通じる筈が無い……。それでも今なら、なんだか御伽噺のように意志が通じるんじゃないかという気がして、云ってみた。 レオンにそう云われたコルミロスは、触手を轟かせてキュンと鳴いた。 尾をパタパタと振り、サッと道を引き返して行く。 レオンは笑った。 「あいつが戻ってくるまで、お前らはどうする?」 頬にすり寄る一頭を撫で、レオンは獣に問う。 足首に巻き付いた触手が、裾の下から太股へと伸びてきた。 直に肌を這い上がる触手の感触に、レオンは堪らず甘い息を吐いて、吹き抜けの中庭の天を仰ぐ。 中庭を囲む城壁の窓の、いくつかのガラスは割れていた。 そこに闇に溶け込んだカラスが何羽か止まり、薄気味悪い声を上げている。 誰も見ていないから、いいか。 赤い目を輝かせて、レオンはもう一度、「おいで」と獣達に声を掛けた。 ...end...
□□□□□□あとがきもどき。□□□□□□ コルミロス×レオン。 本番も書こうとして何だか無性に恥ずかしくなりました。羞恥心!捨てようよ羞恥心! いつか羞恥心が無くなった頃に書き直しして最後までモニャモニャしたいです。 チッ。自分に舌打ち。 2008.8.24 ≪back