<レオンの日記>

April 2000

やっと、再会できた。
会う度にあの人に惹かれている自分を自覚する。
ほんの僅かだったけど、久しぶりに会えて嬉しかった。
男同士で、こんなのは多分間違ってる。
頭では理解できるけれど、心というものは制御し難い。
次もまた、こうして無事に会えるだろうか?
早くその時が来ればいいのに、と、
別れてまだ数日しか経っていないのに、そう願ってしまう自分が情けない。

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<レオンの日記>

July 2000

クリスが明後日に来ることになった。
急遽決まったそうで、すぐに連絡をくれた。
「良いローションを土産に買ったからな」と、ふざけた事を言っていたが本気だろうか?
会えるのは凄く楽しみだし、最初にセックスに誘ったのは俺な上に、
惚れたのも俺が先だろうと思うけど、今から明後日の夜がとても不安だ。
寝かせて貰えるんだろうな?


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<レオンの日記>

July 2000

案の定、寝かせて貰えなかった。全身が痛い。
時差ボケの疲れも見せず、あんなに何度もセックス出来るクリスの体力はどうなってるんだ?
最後のセックスは、もう無理だと泣きついてしまった。
最後の最後で、四つん這いにさせて両腕を掴んだまま腰を振るなんて反則だ。
ローションだってもうボトルの1/3は減ってるじゃないか。
……ああ、寝ていないから考えがぐちゃぐちゃだ。風呂に入る元気も無い。寝よう。


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<レオンの日記>

December 2000

大きい紙袋を片手にクリスが来た。しかも、突然だ。少し休暇を貰ったそうだ。
「いつも最低限の荷物しか入っていないバッグだけなのに、どうしたんだ?」と聞くと、
その紙袋を俺に差し出した。綺麗にラッピングされた箱が入っていて、
いまいち意図がわからない俺に、クリスが「開けてみろよ」と云うので開けたら、
ジャケットが入っていた。ブラウンのレザーで出来てて、
袖と襟にボアっていうのか?そういうのが付いたデザインの。
流行に関係なく着れそうなジャケットだ。俺にクリスマスプレゼントらしい。
驚いてばっかりで、クリスには「ありがとう」しか言えなかったけど、大切に着ようと思う。





2008.6.15〜6.21 ≪back