<クリスの日記> October 1999 ジルからメールが届いた。必要な事以外での内容は珍しい。 『次はいつ戻ってくるのかしら?戻る時は必ずレオンに会ってね』……。 これはつまり、俺達の仲を薄々勘付いてるってことだろうか? 俺とレオンが直接会ったのはまだ1回だけだが……。 以前電話で喋りまくったのがまずかったか? まぁジルになら何を気付かれても構わないが。 _________________________________________________ <クリスの日記> July 2000 急な用があって、母国を訪れた。 レオンの部屋のキーを持っていたが、出迎えさせてやりたくなり忘れたフリをした。 出迎えのときの、柔らかく笑うレオンの顔がとても好きだ。 いつもあの位、愛想が良ければバリーも扱いやすいんだろうが、 あの笑顔を見られるのは自分の特権だと自惚れておこう。 人づてにクレアから手紙を預かったらしく、レオンから受け取って中を読んだが、 レオンには読ませられない内容だった。 『私は元気よ。兄さん、まさかとは思うけどレオンに手を出してないでしょうね?』と、 それだけの文面。……悪いが手遅れだ。 _________________________________________________ <クリスの日記> December 2000 俺にしては長い休みが取れたので、レオンの元へ行くことにした。 ちょうどクリスマス・シーズンだし、何かプレゼントでも買っていこうと思う。 いつもローションだのコンドームだの、夜のアイテムしか持っていって無いから、 サプライズ(……そうでもないか?)に、レオンは驚くか、呆れるか。 レオンには『そっちへ行く』ことも伝えずに、突然訪れてみよう、 どんな顔を見せてくれるのか楽しみだ。
2008.6.21〜7.11 ≪back