「そう云うなら、レオン。お前がいいように濡らせばいい」 そのまま強引に指を突っ込んで、痛みを堪えるレオンの顔をじっくり観察するのも良いと思ったが、 レオンが身体から力を抜いたので、アナルから指を離す。利き腕を解放してやった。 自由になったレオンの右手がそろりと動き、逆に俺の手を掴むと、口元へ誘う。 レオンは唇を舌で濡らすと、目を伏せて俺の指を舐め始めた。 ぴちゃぴちゃと、濡れた音を響かせながら、まるで犬猫程度の動物にでもなったかのように丹念に舐め、しゃぶる。 口の中に入った指を時折轟かすと、動きに合わせて舌が這った。 俺の指を銜えながら、レオンは左手で俺の股間に手を添える。 硬くなっている俺のペニスを服越しに確かめると、緩やかな手つきで数回さすった。 指がレオンの口内からゆっくり引き抜かれる。はぁ、とレオンは息を吐き、 「呆れたな。俺はお前のをこんなに興奮させる程、色気でもあるのか?」と零した。 「今のお前なら、どんなポルノ女優にも勝てるんじゃないか?」 毒に毒を返すと、レオンは挑戦的な薄笑いを浮かべる。 この、人を挑発するような表情も、俺は気に入っていた。叩きのめしてやりたくなる。 唾液で濡れた指でアナルをつつくと、レオンは腰を僅かに捩った。 ゆっくりと人差し指を中へ差し入れる。 女の穴と違って、キュウキュウと異物の侵入を拒むように、きつく締め付けてくる。 奥まで差し入れた指を曲げるように動かすと、レオンは短く声を漏らした。 「あ……っ、んんっ……」 レオンが吐く息が指の動きに合わせて荒くなった。目元が潤み始め、『もっと』と強請るような視線で俺を見上げる。 無言の期待に応えるようにアナルへ差し込む指を二本に増やして、バラバラに轟かせ抜き差しを繰り返す。 「はぁ……っあ、ああっ……」 指の動きに合わせて腰を揺らし快楽に喘ぐレオンの姿は、さっき云った言葉通りに思えた。 どんなポルノにも劣らない色香があるんじゃないか? ……レオン本人はそう思っていないだろうが。 じっくりと馴らしたアナルから指を引き抜いて、レオンの上から退く。 腕を掴み起き上がらせソファに座らせると、俺はレオンの前に立って自分のペニスを取り出した。 レオンの髪を掴み、はぁはぁと息を整えようと必死な口元へペニスを押しつける。 「レオン?」 出来るんだろう?と言葉には出さずに、名前を呼ぶことで強制すると、レオンは潤んだ目で俺のペニスを見た。 「……はぁ……、顎が、っ外れ……そうだ……な」 おずおずとペニスを掴み、レオンの口から舌が覗く。ぺろ、と先端に浮かんだ雫を舐め取ると、大人しくしゃぶり始めた。 「っぐ、……ぅ……」 根元までは流石に無理だが、限界だろう辺りまで銜えさせるとレオンは苦しそうに眉を寄せた。 開けっ放しのレオンの唇から、くぐもった声と、唾液が溢れる。 「ん、んん……」 「良い顔するじゃないか……レオン」 暫く生暖かい口内を愉しんだ。 レオンの口からペニスを引き抜き、今度はレオンを立たせた。俺はソファに腰掛けて、立たせたレオンを後ろ向きにさせる。 一旦、後ろ向きのまま俺の膝に座らせ、レオンの太股を下から抱え身体を持ち上げた。両足を開かせるように広げる。 「俺のを掴んで、自分で穴に合わせろよ」 そう命じて、ゆっくりレオンの身体を落とす。レオンは抵抗を見せずに俺のペニスを指先で支えて、アナルの入り口にあてた。 狭い場所にペニスが入っていく。 「んあっ!あああっ……!」 キツイのか、レオンは頭を振り、足をビクつかせた。 俺はそれに構わず、ズブズブとレオンの身体を沈ませていく。太股を掴む俺の腕を、レオンが引っ掻いた。 「痛っ……い……っ」 泣きそうな震えた声で、レオンが云う。普段決して聞けない声色に、俺のペニスが益々硬くなる。 「動けばそうでも無いだろう?」 俺は後ろからそう囁いて、レオンの身体を浮かせ、再び深く沈めた。その動きを繰り返す。 「ひっ……あぁっ……」 引きつった声を漏らし、熱に浮かされたようにレオンが喘ぐ。 ペニスを引きちぎりそうな強い締まりに、思わず舌打ちが出た。 座ったままだと、奥まで挿入は出来るが、ピストンがゆっくりすぎる。 抱えたまま横を向き、ソファに四つ這いにさせた。入れたまま動かしたのが辛かったのか、レオンが小さく呻いた。 俺はレオンの腰に手を添え、逃げられないように掴むと、思うままに腰を動かした。 レオンの嬌声が、徐々に掠れていく。 アナルへの刺激で若干萎えていたレオンのペニスがまた勃ちあがり、律動に合わせて揺れる。 ソファに縋るレオンの手を片方取って自分で扱くようにさせ、俺は行為を終わらせる為に動きを速めた。 「ああ、あっ……あ……」 「……っ、出すぞ、レオン……」 「っ……!」 強く腰を打ち付けて、俺はレオンの中へ射精した。精液を搾り取るように、アナルがキュウッと収縮する。 荒くなった息を落ち着かせてから、ペニスを引き抜く。 ボロい革張りのソファに、レオンの穴から俺の放った精液がぼとぼとと垂れ落ちた。 レオンも俺とほぼ同時にイったらしく、四つ這いの体勢から起こしてやると腹の下とソファにべっとり白い液を付けていた。 「……ゴムも、着けてないのに、……中でイきやがったな……」 頭を抑えるようにして、呼吸を整えながらレオンが恨めしそうな顔で俺を見る。 「シャワールームがすぐそこだ。腹を下す前に行けよ」 俺は顎でシャワールームの方に促した。 「最低だ」 「『いい奴だ』と、さっき云ってなかったか?」 それは誤解なのだが、敢えて穿り返してみた。 よろよろとレオンが立ち上がる。左手で腰をさすりながら頼りない足取りで、シャワールームの方へと向かう。 おぼつかない足取りの原因の殆どは今のセックスだろうが、恐らくレオンは、本当に体調も悪かったんだろうと俺は思った。 水を浴びていたのに、レオンの身体がそんなに冷えていなかったからだ。 まぁ確かめるつもりは無いが、そこそこ熱がある筈だ。 レオンは俺に背を向けたまま右手をゆっくり挙げると、親指を突きだしてクイっと下へ向けた。 「お前の株は、見事に大暴落だ」 そう云うと、シャワールームへ消えた。 大暴落か。俺は嘲笑う。 それで良い。 ...end...
□□□□□□あとがきもどき。□□□□□□ クラウザー→レオンの狂った執着が書きたかったんですがクラウザーが割とまともな人になって残念です。 クラウザーよ、狂人であれ。 脳内設定ではクリス&ケビン×レオン(3P)の翌日のお話。 いつかそれも書きたいんですが三人なんて書けるの、わたし……?orz 相変わらずエロ表現がだめだめですいませんです。 2008.6.14 ≪back